highriseの日記

自転車に乗ったり、外れ馬券を買ったりしている。

「黄金の旅路 人智を超えた馬・ステイゴールドの物語」

個人情報お漏らしのお詫びにもらった図書カードだが、最近本屋で買うことないしなーと思いつつ、図書カードとか手元にあってもどうしようもないから、何か適当な本でも買うかと思ってグランツリー武蔵小杉の紀伊国屋をブラブラしてたら目に止まった。この本は馬事文化賞を受賞したばかりだ。
ステイゴールドが走ってたのも一昔以上前なのかと思うと愕然とする。香港ヴァーズを制した日、阪神競馬場で最終レース後に香港の映像が流れていたが、その日競馬場全体で一番盛り上がったのがステイゴールドのレースだったのを鮮明に覚えている。2着3着コレクターだったけど、最後にタイトル一つ取れてよかったねぇとジーンと来たのを思い出す。
翌2002年の夏に大学の友人と北海道旅行をしたときにブリーダーズスタリオンステーションにも立ち寄ったが、そこにステイゴールドがいた。あの時は種牡馬一年生で愛想も振り撒かず、遠目から眺めることしかできなかったが、10年経ってまさかトップサイヤーにまで登りつめるとはその時には想像もできなかった。この本では、そもそもどうしてブリーダーズスタリオンステーションに繋養されることになったのかとか、岡田総帥がどういう経緯でこれに絡んでたのかとか、なるほど偶然の連続ですなという話が紹介され、決して質が高いとはいえない繁殖牝馬を中心に種付けを始めたところから、ドリームジャーニーが出て、ナカヤマフェスタが出て、というように話が進む。
ステイゴールドメジロマックイーン牝馬との相性の良さは今では誰もが知るところだが、数が多くないメジロマックイーン牝馬を求める人達の話では、一度手放して乗馬になったメジロマックイーン牝馬をわざわざ買い戻す人の話も紹介されている。そしてそれを受けて一章分を割いてメジロ牧場の今は、という話もある。
ステイゴールドそのものというより、ステイゴールドを取り巻く人の話だけど、競馬ってこういう馬が出てくるから、競馬関係者のみならず競馬ファンもなかなか足を洗えないんだろうなぁと思った。

黄金の旅路 人智を超えた馬・ステイゴールドの物語

黄金の旅路 人智を超えた馬・ステイゴールドの物語