highriseの日記

自転車に乗ったり、外れ馬券を買ったりしている。

2022 Perth-Augusta-Perth 1200: Day 4 Collie-Perth

いよいよ最終日。5時頃に起きて準備を始める。残り200km、リミットは23時。Collieからは一度下ってしまえば後はほぼ平坦。余程のことがない限りもう時間内の完走は大丈夫だろう。できれば日が暮れる前にゴールしてしまいたいところ。

ScottやSacha、Mudi、Andrewと一緒に朝食を食べる。この面々はいずれも速いのでダラダラしているが、先に出たところでどうせ追いついてくるだろう。ちなみにScottは前日Di2のバッテリー切れで難儀したらしい。

満場一致で「やっぱオダックスライドには機械式変速だよな〜」

連中を置いて先に出発。そして早速Andrewに抜かれる。このAndrewという方は他のオージー達と少し雰囲気が違ってスラっとしていて物静かな感じなのだが、めちゃくちゃパワフルで速い。あっという間に見えなくなった。Trans Oz 4000kmのオーガナイザーでもあるそうだ。

そして今度はMudiに抜かれ視界に入る範囲でがんばってついていく。Mudiはインドネシア出身のオーストラリア人で、ネイティブではないのでめっちゃ英語がわかりやすい。ただこの人もPBPは72時間とかでゴールしているらしい。Harveyの街に着いたときに警官と喋っていたので何事かと思ったら「シドニーで同じ仕事してるからちょっと立ち話してたんだ!」とのこと。警官なのか。

二回目のHarveyは1044km地点。Mudiと一緒にHarveyのベーカリーで朝飯にする。さすがに4日目ともなると要領を心得ているので、この街はコントロールだけどたぶんスタッフなんていうのはいないから、適当な店でレシートなりを取っておけばいいんだなとわかる(そもそもレシートも必要ないと思うが)。アッツアツのでかいパイ。大変うまかった。

トイレに行きたいのでMudiには先に行ってもらい、そしてまた一人で淡々と残り距離を減らしていく作業へ。もう残りは平坦なので時間は気にしない。遠目のところをカンガルーらしきものが横切ってテンションが上がった。ワラビーかもしれない。

Mandurahの街の手前で湖のほとりで一度軽量化休憩。車で回っているロードサイドカメラマンが声をかけてくれた(割腹のよいスタッフの方で至る所に出没して写真を撮っていたのだが、名前を覚えられなかったので、ヘイ!ロードサイドカメラマン!と呼んでいた。失礼。)。

思わず写真を撮ってしまった。ペニーワイズいそうじゃない?

1127kmのMandurahの町。Mandurahも一応コントロールなのでレシートなりを取っておこうと思い、ビーチサイドの商店街の適当な店でお昼ご飯。ラム肉のパイっぽいやつ。テラス席で食べていると先に行っているはずのMudiがやってきた。どうやらアキレス腱を痛めたらしく、残りはゆっくりいくと。

Mandurahの街中の信号。PAP、スタート直後からサイクリングロードだし、カントリーサイドに出れば信号なんていう文明は存在しないので、たぶん1000kmぶりぐらいの信号。そしてPAPで引っかかった信号はこれともう一つぐらい。たった二箇所のはず。これは快適である一方で海外ブルベの難しさの一つと言われる点で、自発的に止まらないと脚が休まらないというやつである。日本だと信号で強制的に脚が止まりますからね。

Mandurahを出るとついにサイクリングロードに入る。まだ60〜70kmほど残っているが、ここからフィニッシュまではサイクリングロードのみである。事故の可能性も下がるしぐっと完走の可能性が高まる。

後ろからScott一同、めちゃめちゃメリハリのある走りなので休憩は長いが走るペースは速く、あっという間に見えなくなった。そんなこんなで淡々と距離を減らしていくとScottが見えて来た。どうやら体調不良で集団から離脱してゆっくり行くと。なんじゃそりゃ。先に行ってくれとのことなのでまたフィニッシュで会おう!と声をかけて先へ。

いよいよPerthの街が見えて来た。

今回はトラッキングもされているし、そろそろ自分が到着するのも把握しているだろう、どのように迎えてくれるのだろうかと期待を膨らませてフィニッシュラインのBell Towerへ。時間は16時前。

と思ったら、誰もいない。本当にこれがBell Towerなんだっけ?隣のビルだろうか?そもそもRWGPSのルートはどうなってる?たしかにここがフィニッシュとなっているぞとかうろうろしているとScottもやってきた。Mudiもやってきた。ScottがWayneに電話をかけると近くのバーにいるという。先に到着した面々と一緒にスタッフ一同も移動してすでに飲んでいるではないか。三人でThe Lucky Shagというバーへ移動してようやくここで祝福を受ける。

Peteにブルベカードのチェックをしてもらい(Peteがスタンプ一個押し忘れてるけど)、メダルを受け取る。そしてそのままブルベカードもほいと渡された。ん?認定シールとか貼ってから返却するもんじゃないの?と思っていたが、そうでもない様子。このまま持ってけと。おおそういうのもあるのか。これがオージー流か。というか、日本もこれでいいのでは。

そのままThe Lucky Shagでビールとフィッシュ&チップスでMudiやScottと完走を祝う。ゴール即ビールは良い文化。直にSachaも到着した(既出だが、Sachaは翌日の金曜を一日空けた後、土曜日曜で860kmのレースを走って無事に完走していた。化け物だ。)。

後の面々は結構時間がぎりぎりになりそうということで、自分は日が暮れる頃に退出。ホテルは徒歩圏内だったので歩いて帰った。前泊と同じホテル。さっとシャワーを浴びて就寝しようと思ったが、残念なことにエアコンをつけるたびにブレーカーが落ちる部屋だったので、事情を説明して部屋を変えてもらった。帰ってきてシャワーを浴びたりで部屋を散らかしていたので、部屋の移動にえらい時間がかかったが、移動を終えて横になっているとそのまま寝落ちしていたようだ。19時ぐらいだろうか。

PAP自体は23時クローズ。15分前の到着など、ギリギリ隊もドラマがあったようだ。ギリギリ隊はオーバーナイトコントロールで20分寝ただけで走行続行とか、いろいろと大変だったらしい。Margaret Riverでは参加者がベンチで寝ているところにWayneがふざけてダンボールをかぶせ、Audax Hotelと書くInstagramでしか見たことのないような光景もあったらしい(ほんとうにわるいオーガナイザーだと思う)。

なにはともあれ、特にトラブルもなく、無事に完走したということで安心して寝た。