highriseの日記

自転車に乗ったり、外れ馬券を買ったりしている。

Giro d’Italia 2015

コンタドールが磐石だった。ほんとに大会前半に落車で肩を脱臼してたんですよね……?
チームとしての力はアスタナが圧倒していたが、コンタドールが個人で受けて立ち、逆転を許さなかったという印象。もちろんティンコフサクソのアシスト陣も仕事をしていたが、山岳ではコンタドールはほとんど丸裸に近かった。アスタナは勝負の局面までアシスト数枚を残していたし。
ただ、アスタナの20ステージの動きがよくわからなかった。チマコッピでコンタドールが遅れた後、走り方次第ではマリアローザを逆転できたのではというシーンがあった。が、結局チームとして表彰台の2位、3位を固めるという方向に舵を切ったという風に考えざるをえない動き。マリアローザかステージ勝利か総合の表彰台か、どういう優先順位をつけるかによるが、あの場面は一発逆転を狙ってもよかったのではと思った。現にコンタドールを置いて先行したウランやヘシェダルは、アスタナの走り方に疑問を抱いていたようだし。コンタドールももちろん山岳で強かったけど、今大会に限っていえば、ランダの方が山岳は強かったと思うし、可能性はあったのではないかなぁ。
コンタドールマリアローザが最優先ということで、ステージ勝利が絶対ではないとコメントしていたし、今回はステージ勝利なしでの総合優勝。タイムトライアルが安定しているのが大きかった。あれで稼いだタイム差が最後までアドバンテージになった。チマコッピで遅れた後も自分のペースで走って、タイム差を縮められたもののリードを守り切って総合優勝を決めることになった。
残念だったのはポートくん。パンクをした際に、他チームの同胞からタイヤを提供されたが、結局それは美しい友情ではあっても、ルール違反だということでペナルティ。その後のステージではずるずるとタイムを失っていき、落車負傷でサヨウナラ。グランツールでエースとして走るにはもうワンパンチ足りない感は否めない。
コンタドールは、これで出走したジロ、ブエルタでは負け知らず、のはず(2011年のジロは成績取り消しになったけど、走りは圧巻だった)。次は相手も強くなるけど、この人なら本当にダブルツールをやってしまいそう。走りやコメントからも、あぁこの人はチャンピオンなんだなと感じることは多いが、本当に絵になる選手だと思う。ただただかっこいい。