- 作者: ポールクルーグマン,北村行伸,妹尾美起
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 1995/09
- メディア: 単行本
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まずはクルーグマンが政策プロモーターと呼んでいるレーガン政権以来の右派陣営の経済政策の問題点を指摘。んで、政権が左派のクリントン政権に変わってまともな政策が実行されるかと思えば、そうは上手くいかない。今度は戦略的貿易論者が登場し、これもやっぱり経済学的にはおかしいと。結局、ロジックの正しさよりも、分かりやすくてシンプルな政策の方が一般的には受け入れられやすいんだな。クルーグマンが最後にアメリカにできることとして書いていることなんて、納得のいく方法で生産性を上昇させ、なるべく貧困層を救うような政策を実施する、ということで実に慎重な物言いしかしていない。
それなら、声がデカくないと政策に反映されないんだし真摯に研究している経済学者はどうすればいいのかというと、こう言って話を終えている。
長い目で見れば、われわれは皆、死んでしまうものである。それでも、良いアイディアというものは、生き残るものだと信じようではないか。
名言ですね。