電車の中でチマチマと読んでいたので、読み終わるのに結構長いことかかった。
アンナ・カレーニナというタイトルではあるが、主人公は二人いて、アンナとリョービンなのだろうなと思う。喜怒哀楽がはっきりし、ヴロンスキー伯爵と不倫の末に自殺してしまうアンナと、生きる意味を問い続け、一旦はキティに求婚を断られながらも結婚に至り、地道ながらも幸せな家庭を築いていく地主のリョービン。
幸せな家族はどれもみな同じようにみえるが、不幸な家族はそれぞれの不幸の形がある。
この小説は一行目があまりにも有名であるが、全部読み終えてからの印象だと、本当にそうなのだろうかと思ってしまう。むしろ逆なのでは?
リョービンのように、幸せな家族というのは様々に異なる幸せの形を見出しているのに対し、アンナやヴロンスキーのように、不幸な家族(アンナとヴロンスキーは家族ではないが)というのは相手を信じられないというところに原因があるように思える。
世界的名著なので自分のしょーもない感想は置いといて、いろいろな人の感想を読んでみたい作品。
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