highriseの日記

自転車に乗ったり、外れ馬券を買ったりしている。

2022 Perth-Augusta-Perth 1200: Bike Check & Pre-Ride Dinner

10月9日、車検とPre-Ride Dinnerの一日である。

早めに目が覚めたのでホテルの周りをうろうろしてみるが、日曜日の早朝ということもありガラガラ。

ホテルに戻って準備をする。車検の際にドロップバッグも預けてしまうので、翌日のスタート時の装備になるものだけを残してバックパックに詰め込んでしまう。OS-500はどうしようかなと思っていたけれど、PAP後の滞在のホテルを同じホテルにしていたということもあり、フロントで交渉してみるとスペースに余裕があるので帰ってくるまで預かってくれるとのこと。ありがたい。ホテルがダメならRadicalStorage*1で近くのスポットに預けておくかというつもりであったが、そのまま置いておけるならそれが一番いい。

でかいバックパックを背負って前日受付会場かつスタート地点となるSouth Perthへ。ここへ向かう途中で会ったのがDavidさんとMudiさん。いずれもでかいバックパックとそれっぽい自転車の装備なのですぐにわかった。Davidさんに導かれて会場へ。

前日受付、車検といっても特にしっかりしたものがあるわけではない。みんなBBQとトークに夢中でオーガナイザーのWayneもせっせとBBQでソーセージを焼いている。ブルベカードを受け取って、車検の欄に自分でサインをし(特に装備を確認することもない)、ジャージを受け取り、バッグを預ける。ブリーフィングのようなこともなければ、全員が指定された10時に来ているわけでもない。なんとなく集まってなんとなく喋ってなんとなくBBQをしているだけの面々。オーストラリア流という感じがする。その後はなんとなくみんな解散していく。

キューシートというのも事前に公開されていたわけではないし、そもそもキューシートというものが存在しないようなので、ブルベカードのコントロールの町の名前を見て、「なるほどこの地点にコントロールがあるのだな」と初めて知ることになる。日本だとブルベは予習が大事!コースも自分でキューシートから起こす!みたいな流儀もあろうが、ここではGPSを辿って走ってくれればいいからという感じ。RWGPSでデータを渡されて終わりである。これは以前参加したCascade 1200も同じであった。気楽でよい。

受付の後、当日夜にPre-Ride Dinnerがあるというので、それまでは自転車で走ってみようということになり、一路Fremantleへ向かった。Perthの外港となる港町で、ブルベ的にはTrans Ozのスタート地点という方が通りがいいかもしれない。まだあまりオーストラリアでの公道走行の要領を把握しているわけではないので、信号の変わり方なんかを注視する。といってもPAPでは1200km走って信号は片手で足りるぐらいしか出てこないのだけど。

Fremantleというのは監獄でも有名なようだ。ジョジョストーンオーシャンの舞台みたいなものだろうか(たぶん違う)。

Perth近郊のすごいところはサイクリングロードが完備されているところである。完全に自動車道から分離されたところに交互通行できるレーンがあって、こういうのがあちこちに繋がっている。郊外からの自転車通勤などにも使われているらしい。実際、PAPもスタートから郊外に出る(郊外からフィニッシュへ帰ってくる)ところはサイクリングロードであったし、自転車に乗る環境はすばらしいと思う。サイクリストも多かった。

Perthへ帰ってきて自転車ショップへ向かう。FacebookのPAPのグループにオーガナイザーのWayneが事前認定で走った時の様子が投稿されていたが、サドルバッグに死んだタイヤ二本とフロアポンプが縛り付けられていた。これは相当路面が悪いのでは?今回日本から予備のタイヤは持参していなかったが、不安になったのでタイヤを購入しておくことにした。折りたたまれてるタイヤならフレームにグルグル巻きにしておけば持ち運べるだろう。

その後はcoffeeneuringということで一杯のコーヒーを飲んでホテルへ。一段落して出走の準備を整えてからSouth Perthの前夜祭の会場へ向かう。

これもまた特に明確な仕切りがあって会が始まるわけではなく、わらわらと思い思いの時間にやってきて、ワーワーと喋って飲んで、思い思いの時間に勝手に帰っていく。こういう大雑把でイージーゴーイングなところがオーストラリア流なのだろうと心得た。隣に座っていたDavidさんやMudiさんにいろいろとオーストラリアのブルベの事情を聞いたり、前にいた参加者の奥さんと日本のことについて話していた。今回完走してきたことも一つの成果ではあるが、こういう場に参加して「キミは普通に英語でコミュニケーションできるな。何も問題ないな」と言ってもらえた方がうれしかったかもしれない(お世辞かもしれない)。

なんとなく解散して宿へ戻り、明日の朝飯をコンビニで買ってきて就寝。前夜祭でWayneが「喜べ!明日からの四日間の天気はいいみたいだ!」と言っていたが、そういったものは大体裏切られるのがブルベの世界である。それはオーストラリアも例外ではなかった。

最後にコースを確認しよう。

1200kmで獲得標高は10000m。トンネルなどというものは一つもないので、ほぼそのままこの数字になる。一番高いところでも300m程度なのでPBPとよく似たコースとも言える。200km過ぎからアップダウンが始まり、1050km地点までそれが続く。この850kmはごく稀に町を通過する以外は何もない地域で延々と登りと下りを繰り返す区間で、とにかく平坦で快調に走れる区間が全然ない。PBPと違って私設エイドや町があるわけでもないのでPBPより補給には気を使うが、コントロールとシークレットコントロールで食事が提供されることがあるのでそれが頼みである。また、PAPに何度も参加している方が「今回のコースはとにかくhillyで大変だぞ」と言っていたが、実際にはそれに雨と向かい風が加わってしまった。という条件の悪さもあり、自分の見込みが甘めだったということもあるけど、毎日想定より一時間程度余分に時間がかかることになった。

*1:PBPで使ったときはBagbnbという名前だったがサービス名が変わっている。