highriseの日記

自転車に乗ったり、外れ馬券を買ったりしている。

ブエナビスタは強かったけれど

スローの流れを3角から外を回って進出、抜け出した先行勢をきれいにお掃除、着差をつけてのゴールなのだから、天皇賞に続いての完勝だった。
が、結果は降着降着降着で着差など関係ない。
トロールビデオを見るまでは、んーちょっと厳しい裁定かなぁと感じたのだけど、パトロールビデオを見れば、まぁこれはアウトでやむなしかなと思った。ブエナビスタローズキングダムが馬体を併せて外から抜けてきたところに、ヴィクトワールピサが外へ寄ってきた影響でローズキングダムが進路を失ってブレーキ、ヴィクトワールピサがまた内へ寄っていってできた間をローズキングダムが再加速していこうとしたところを、今度はブエナビスタが内に寄っていってローズキングダムの進路をカット、ローズキングダムが外に持ち出さざるをえなくなった、という流れに見える。スミヨンは「ここは日本だから日本のルールに従う」みたいなコメントをしていたようだけど、これは日本に限らずフランスでも降着になるんじゃないか。勢いを失った馬の前をカットするならともかく、今回はローズキングダムにも十分に脚が残っていたわけだし。
ウオッカ安田記念のときもそうだったけど、こういうときに武豊は本当に冷静だ。一度目の不利を受けた時点で不利受けましたよアピールでレースを終了するんじゃねーのって騎手も思い浮かぶ中、さすがの対応だった。武豊の冷静さと薔薇一族の2着力がモノを言った。これがもし3着だったらと思うと、本当に大きなハナ差だ。ローズキングダムはブレーキをかけてからもう一度伸びてヴィクトワールピサを差しているわけで、不利がなければブエナビスタとかなりいい勝負をしていたと思うし、1着でゴールしていた可能性も小さくない。
それにしても、薔薇一族の子が、しかも豪華メンバーのエリザベス女王杯で大外からハナ差ハナ差に捻じ込む神業2ゲットとかしていたローズバドの子が、不利を受けた後にきっちりハナ差だけ差して2着を確保したのだから、薔薇一族的には正統派の貫禄の走り、繰り上がりでJC馬という栄誉は転がり込んできたけれども、それは人間が結果をいじっただけ、見ているこちらとしてはなんとも言えない結末ではあったが、薔薇一族的には問題なしである。薔薇一族の皆様の高笑いが聞こえてきそうだ。
今年の3歳牡馬は、タイトルホルダーが揃って出てきて、ローズキングダムを筆頭にそれぞれが期待以上に走ってくれた感があって、ブエナビスタ強いなぁというレースではあったが、来年の古馬路線が今から楽しみでならない。ペルーサはもうすでにマルカシェンクの一子相伝レベルの後継者だけど、出遅れ癖といまだにどことなくぎこちない感じの走りが解消されるとどんな馬になるのだろう。
外国馬に関してはもう言うことなしで、Joshua TreeとVoila IciがG1タイトル持ってたよ!!てのが救いにならないほど。選出の条件を厳しくして、質を追求してもいいんじゃないかと思った。たくさん呼ぶより、Ouija Boardクラスが一頭でも来た方がおもしろい。