highriseの日記

自転車に乗ったり、外れ馬券を買ったりしている。

SR600 福島

www.ar-nihonbashi.org

昨年エントリーしていて、10月に走ろうかと思っていたのだが、悪天候で延期していたもの。大洗銚子300の後、特に予定もなかったので、天気とにらめっこしつつ、ちぇりー先生と相談して、6月25日(土)の4時スタートとした。福島は東京からだと始発で移動して8時スタートというのも選択肢の一つだけど、この季節だと日が長いので、その利点をフル活用しようということで前泊して4時スタートとした。今回ライトはほとんど使っていない。

伊達鶏とかいう福島っぽいもの。

金曜日の仕事を早めに切り上げて新幹線で郡山へ。ちぇりーさんは先に移動してたので、前泊の宿で合流し、駅で夕飯を食べて、翌日の朝食を買い込み、宿に戻ってすぐ就寝。事前の天気予報だと雨に降られるという感じであったが、天気予報は改善傾向。期待している。

詳細な走行計画は今回もちぇりーさんに丸投げしている。ありがたい。

PC1 郡山 4:00

4時のレシートをゲットして母成峠へ向かって出発。

いきなり工事なんやな。

郡山駅で雨雲レーダーを見た際には、郡山の少し北を雨雲がかすめていく感じになっていて、ちょっと降られるかもなぁと思っていたけど、思っていたより雲が早く東へ流れてしまい、路面は濡れていたが雨は降らなかった。雨上がりで涼しくていい感じ。ただ、雲があっという間に流れていっただけあって風は強い。風が強いので気づくとちぇりーさんがいなくなっている。

PC2 母成峠 6:11

一度下って国道115号から磐梯吾妻スカイラインへ。

そして福島市へ向けてもう一回下る。

東側のヘタクソ写真。標高高いところは雲がかかっているけど、下界は快晴っぽくて明暗の差がすごいのだ。

山の西側は曇っていたけど、東側はカンカン照り。スーパー暑い。関東は酷暑だったようだが、福島も標高が下がると暑い。ただ、湿度がそれほどでもないので我慢できる範囲。

下りきったところで貴重なコンビニにピットイン。朝飯とする。

PC3 福島 8:56

ここから浄土平に向けて長い長い上り。

前半は直登が続いて辛い。日陰も少なく直射日光に照らされて死んだ。斜度もきついので途中で一度休憩を入れていく。この登りはイザベラの後に車でカマノ隊の応援をしたとき以来。

休憩の後、しばらく走ったところで自分のチェーンが落ちた。ただのチェーン落ちのようだったし、ちぇりーさんは「ゆっくり行ってるねー」と先に行ってしまった。とりあえずチェーンを戻して走り出したものの、なんか変な音がするし、すぐにチェーンが内側に落ちてしまう。なんでだろーなんでだろーと思い、その度にチェーンを戻して走っていたけど、途中で停車してよくよくチェーンを見てみると、ピンが飛び出してるではないですか。インナーに落としたときに、飛び出したピンのせいでチェーンが内側へ押し出されて落ちてしまう。チェーンのプレートもちょっと曲がっている。

ミッシングリンクで繋ぎ直せばいいかと思って、近くの工事現場の入り口に陣取って作業を始めたものの、自分の携帯工具だけではチェーンを切れないことが判明した。チェーンカッターを回すアーレンキーがいるけど、携帯工具のアーレンキーは一体化しているので使えない。ということで、ここで詰み。ちぇりーさんに先に行ってもらったのが大失敗だった。メッセンジャーで通話を試してみるものの、電波が悪いし、そもそも通知を切っていると思われるし、困ったなーと途方に暮れる。福島市街までダウンヒルで戻ってしまえばDNFできるし、自転車屋もあるぞという気になったが、さてどうしよう。

topeak.jp

余談。これまで携帯工具でチェーンを切ったことがなかったので把握していなかっただけだが、タイヤレバーの裏にチェーンカッターを回す用のアーレンキーが付いているらしい。知らんかった。余談終了。

とりあえず、自分の手だけで少しはチェーンカッターを回せるので、それでピンを押し戻して、チェーンとしての役割を最低限果たせる形に戻してみる。力をかけなければチェーンが破断することもなさそうなので、インナーローにしてそーっとそーっとこいで進んでみると、なんとかなりそうな雰囲気。ちぇりーさんが途中でメッセージに気付いて待っててくれればそこで修理しようと思って走行再開(結局ちぇりーさんと再会したのは頂上だった)。

SR600福島のハイライトである。天気がよくて最高。ただ風はめちゃくちゃ強い。

PC4 浄土平 12:24

手前に自転車を立てかけるとそのまま飛んでいきそうなので裏側に立てかける。

ちぇりーさんにアーレンキーを借りてチェーンを切り、ミッシングリンクで繋ぎ直す。無事に走れそうだし他にダメージがあるところもなさそう。チェーンと干渉してしまったのか、FDのスキッドプレートというのがダメになって千切れたが、これはまぁそんなに影響ないはず。PC3まで計画に対して30分ほどの貯金を作っていたけど、ここで30分ほどの借金へ。ちぇりーさんには大変申し訳ない。風が吹き荒れてて怖いのでさっさと下ってしまう。

磐梯吾妻スカイラインを下り、午前中に登ったところを逆走する形で下り、磐梯吾妻レークラインへ。

レークラインのアップダウンをやっつけ、裏磐梯セブンイレブンで休憩。日陰に座って飯を食っているところに、自転車乗りがやってきた。よくよく見るとちゃりけんさんではないですか。浄土平、白布峠を越えて、米沢に行き、翌日には福島に戻るサイクリングの途中だそうだ。こんなところで再会するとは思わんかった。久しぶりなのでいろいろと話をし、宮城1000についての話が出たので、「ぜひ途中のPCを通過チェックにしてください!できれば秋田のPCも通過チェックにしてください!」とお願いしておいた。さてどうなるか。

ちゃりけんさん達は白布峠へ向かうということでお別れして我々は磐梯山ゴールドラインへ。

PC5 磐梯山 16:36

磐梯山から下って猪苗代湖へ。めちゃくちゃいい追い風だったのでノリノリで東へ進む。計画より遅れていたのもだいぶ取り返した。一旦コンビニで軽く補給し、PC6へ。

PC6 猪苗代湖 18:15

日本一!

猪苗代湖の南側をぐるっと回って会津若松へ。最後のアップダウンを登っているぐらいで日が暮れ、暗くなってきた。

PC7 会津若松 鶴ヶ城 20:45

鶴ヶ城の証跡がよくわからんかったが、とりあえずこれで。

コンビニ飯も飽きたなということで、吉野家で夕飯。飯を食べていると「ブルベですか!」と声をかけられた。悪いことはできませんな。セブンイレブンでおやつを買って会津若松駅前の駅前フジグランドホテルへ。21時ぐらい。

近所の温泉の無料券をもらったので、温泉まで出向き、洗濯、乾燥を済ませて就寝。寝る前に某メダル関連の一悶着のため、せっせとLRMへメールを書く*1

Zzz...

5時に再開。

まずは喜多方へ。ど平坦かつ車通りもなく快適。

喜多方では昨年のフレッシュのスタート前に転倒し、スタートだけ切って、すぐに病院へ直行した一連の事件現場を再訪しておいた。なにせ自分はあの時の記憶がすっぽり抜け落ちていて、スタートのコンビニでレシートをもらった記憶もないし、病院に行った記憶もないのだが、他のメンバー曰く「顔から血を流していたけど、自分で自転車に乗って、スタートのコンビニに行き、レシートをゲットした後、病院にも行った」と言うのである。自分のクレジットカードで支払った形跡もある。が、その記憶は全然ない。

とりあえず坂内食堂や佐原病院へ。その節はお世話になりました。坂内食堂前で集合写真を撮るべく、レンガ壁の上に自分のデジカメをタイマーでセットし、それを乗り越えて坂内食堂の前へ戻ろとしたときに足を引っ掛けてそのまま顔面からクラッシュしたというのが当時の状況っぽい。タイマーで撮影された写真には悲しいシーンが写っているが公開はしない。

スタート地点だったコンビニで朝食にし(朝ラーにはちょっと早かった)、出雲神社へ。

PC8 喜多方 6:32

ここからは白布峠へ向けて登っていく。二段階の登りである。

盆地の展望台から。ここからの一望の景色で、米も獲れて周囲を山に囲まれている会津藩は強いなという感想を抱く。

道の駅裏磐梯で一休み。

檜原湖畔から。磐梯山がばっちり。

白布峠、斜度はあるけど、路面がいいので走りやすい。SR600福島については、ここまで基本的に路面がよく快適というのでちぇりーさんと認識が一致した。奥入瀬より快適では。

PC9 白布峠 10:18

ここからしばらく山形県。米沢までは下るだけ。

PC10 米沢 11:14

目の前にあったファミマで休憩。

下界に下りてくると暑い。暑い時はフラッペと相場が決まっている。

ここからひどいひどいと噂の峠駅へ。走行計画を丸投げして全然予習していなかったけど、峠駅までの往復区間ではなくて、その手前の板谷峠の上りにひどいところがあるんだな。認識が違った。

水窪ダムの手前で右折していよいよ板谷峠へ。

線路と並走している区間は全然問題ない。並走が終わるといよいよ路面が悪くなってくる。途中でポツポツ来たので慌てて雨雲レーダーを確認。まったく雨予報はなかったけど通り雨がやってくるようだ。それも板谷峠の一番路面の悪い場所で。

最初は乗っていってたけど、やっぱり全然無理なので押し歩く。このSR600において考えうる限り一番降ってほしくないところで雨に降られたが、寒いわけではないので雨に降られつつ歩いて前進する。平坦なら乗っていけなくもなさそうだけど、斜度が10%を超えたりするので押し歩きで安全第一で行く。

分水嶺

峠駅への下りも押し歩きするほどではないが結構な悪路だった。今回、6月のこの時期に4時スタートにしているからいいものの、10月に8時スタートを想定していた去年の計画だったらここが暗闇で恐怖だったでしょうな。

PC11 峠駅 14:03

自販機ぐらいあるやろうと思ったが、そんなものはなかった。力餅を呑気に食べているほど計画差で余裕ないなといういうことで、さくっと退出。峠駅から折り返すところもえらい斜度だったので押し歩きで途中まで戻る。

板谷駅の前に自販機を発見したので思わず停車。生き返る!

福島市まで下りてきて、市街地を過ぎたところでちぇりーさんが計画していたコンビニで休憩。暑くてだいぶやられているし、川内村の宿までまだちょっと距離はあるけど、すんなり行けばほぼ計画通りぐらいに着くような進捗。ここからは中通りから浜通りへ向かう区間で、阿武隈高地の中を巡る感じ。自分にとっては未知の土地。

暑いのでどんどん水分がなくなる。

PC12 田村 20:01

ここから十数kmのところに宿を取っているので、最後の一踏ん張りで一つ登りを越える。

ビジネスホテルかわうちへ。震災関連の復興事業に携わる方々の宿泊が多いのだと思われるが、プレハブのシンプルな建物。十分である。少し時間が遅くなったけど夕食を取り置きしていただいた。我々が最後だったので炊飯器を空にしておいた。

風呂に入って、夕飯を食べ、洗濯、乾燥を済ませて就寝。

Zzz...

さすがにだいぶ暑くて辛いなという話になっていたので、当初の計画より30分ほど早い出発にした。

朝飯におにぎりを作っていただいた。4時ちょい前に出発。わざわざ宿のおじさんに見送っていただいてしまったけど、SR600福島のコースの都合で数時間後にまた戻ってきます。

まずは小野へ。

PC13 小野 5:11

ここからいわき市へ向かって長い長い下り基調。標高も順調に下がってくるので、めちゃくちゃ暑い。まだ7時だぞ。

全然知らなかったけど、いわきは東北では仙台に次ぐ人口規模らしい。へー。へー。へー。

PC14 いわき 7:14

写真だけ取って近くのコンビニへ。

国道399号川内村へ戻る。三日目は消化試合みたいなもんだろうと思っていたけど、国道399号もなかなかで、斜度15%が続くような箇所があり、狭い道なのに交通量もあるわで、たまらず押し歩き。浄土平と峠駅をクリアしてしまえば阿武隈高地エリアでは高いところに行かないので楽勝と思っていたが、そういうわけではなかった。きちんと罠が用意されていた。

水分も尽きかけだったので、川内村のコンビニまで数キロというところで自販機休憩。生き返る!

そして自販機からわずか数キロのファミマでピットイン。この辺では貴重なコンビニ。暑いときはフラッペと相場が決まっている。

PC15 川内 11:37

あと50kmちょっとぐらい。もう目処が立ったなと思って安心していたが、そうは問屋が卸さなかった。ポツポツきたなーと思って雨雲レーダーを見ると、真っ赤っかな雲が直撃しそう。逃げ場もなくどうしようもないので、ちぇりーさんがレインウェアを着るのを待ち、最初の峠だけ越えてしまおうと走り出す。が、雨脚は強くなり、横殴りの風も吹くわでまっすぐ走れない。自分ですらこうなのだからどうしようかと思ってたら、後ろから「もう無理ー!」と聞こえたので停車。すぐ近くの民家のおじさんが手招きしてくれているので、そちらへ逃げ込ませてもらった。ゴールも近いし少々濡れるぐらいはええやろと思っていたけど、そういうレベルではなかった。

平日に休みを取って、ガレージで昼間から酒を飲みながら一人焼肉をしていたところに我々が通りかかったということらしい。タオルや飲み物を準備していただき、30分ほど雨宿りをさせていただいた。雨脚が弱まったところでお礼を言って退出。あのまま峠に突撃していたら地獄だったと思うので本当に助かった。60時間というのが微妙になりつつあったが、残りは下り基調だし大丈夫かな?というところ。ダメならダメでツーリストで。

第二波が来そうなレーダーの様子だったけどなんとか逃げ切って三春へ。

PC16 三春 14:35

最盛期に来たらめっちゃ映える写真が撮れそう。

最後は時間にも余裕ができ、ゆるりと郡山へ。

PC17 郡山 15:26

無事ゴール。ゲリラ豪雨に直撃されたのだけが残念だった。

すぐにまねきの湯へ移動して、風呂と飯。

20時前の新幹線に乗って帰宅。

SR600福島、路面が綺麗というのと斜度がきついところが少ないこともあって、かなり走りやすかった。峠駅に向かう板谷峠グラベル区間国道399号の激坂区間の二箇所を除けば、あとはめちゃくちゃ快適なSR600だと思う。また6月末というのは時期的にもSR600を走るには最高で、日没後の暗い時間の走行をほとんどしていないので(全部で4時間ぐらい)、ライトの予備も不要であった。福島は近いので機会があればまた。

*1:後日、無事に到着したと福岡から連絡をもらった。よかった。