highriseの日記

自転車に乗ったり、外れ馬券を買ったりしている。

Tour de France 2014 Stage 10

まだモヤモヤするのだが、コンタドールさよならである。みんなコンタドールのこと好きなんだ。なんでかよくわからないけど、がんばって英語でインタビューに答えてる姿とか、王者はオレじゃ!と言わんばかりのアタックをするところとか、空撮映像でも一発でわかるクネクネしたダンシングとか、どちらかというと憎まれ役っぽいフルームと比べると、なんかイモっぽいし、フルームほど挑発的なこと言わないし、いいヤツっぽいし。だからみんなコンタドール好きなんだと思う。落車で骨折してたのに、次の一級山岳の山頂まで登り切ってしまったし、最後にアシストのマイケル・ロジャースにありがとうを言ってから自転車を降りる姿、今年の忘れられないワンシーンにノミネートされた。自分はおクスリで出場停止になってた人はあまり応援したくないっていうのがあって、心情的にニバリさんやフルームさんを応援したくなるのだが、コンタドールにはまた違った感情がある。バ師匠とかシュレク兄はそんなことないけど。コンタドールブエルタに出るとか言っているようで、そうなると揃ってリタイアしたフルームとの再戦が実現するかもしれないけど、手術が必要な骨折のようで8月下旬までに治るの……???っていう感じなので、ゆっくり養生してほしい。
コンタドールが落車したことで集団がちょっとペースを落としたので逃げ勢にチャンスありになったけど、逃げ集団はドイツが誇る機関車マルティンしか牽引してなかった。マルティン本人も他の人に任せるよりずっと自分で索いた方がマシって思ってるんだろうけど。チームメイトのクヴィアトコフスキーくんはよしとしても、他のチームの面々は無賃乗車でよいのかね。その上、プロトン最強の激坂スプリンター・ホアキンと、舌ベロベロ出して走るトマ社長は、マルティンを差し置いて山岳ポイント争いだけはしっかり繰り広げて、すぐまたマルティン列車に乗るっていう、キセルみたいなことしてた。マルティンが敢闘賞に選ばれて本当によかった。
あと、最終局面でニバリさんをアシストしてたスカルポーニさんが下りのコーナー曲がり切れずに観客にダイブしててヒヤッとした。ていうか、これでスカルポーニさん今日の仕事は終わりかと思ったら、ニバリさんに合流してアシストしてたので、このイタリアのオヤジまじ意味不明。クライマータイプのこのオヤジ、何年か前のミラノ〜サンレモでも、後続集団から一人飛び出して逃げにブリッジするという荒技を炸裂させており、よくわからないところがある。
最後はニバリさんがホアキンをパスしてステージ優勝。もうマイヨジョーヌをわざと他人に譲ることもないだろうし、最後まで着るつもりでアスタナはレースをすることだと思う。ドーフィネでフルームとコンタドールに蹂躙されたので、今回総合優勝しても絶対にアレコレ言われるのだが(自分も言うし)、でも、レースは出て、完走してナンボなのだ。アグネスタキオンは幻の三冠馬っていうのを鼻で笑うのと同じ理屈だ。完走して勝たないと意味がない。バ師匠はどうせ勝負所でババーンと遅れると予想されるので、当面の相手はリッチー・ポートくんだと思うが、今のニバリさんならバッドデイが二日、三日ない限り負けることはないだろう。