highriseの日記

自転車に乗ったり、外れ馬券を買ったりしている。

2021 RM424 岡山1200km 春輝

Audax Japan Okayama » 岡山1200km in 2020 日本語

昨年は残念ながら延期となってしまった岡山1200。今年も難しい状況の中であったと思うが、無事に開催されました。スタッフのみなさまには感謝しかない。

前々から書いていたように、仕事の都合をつけてなんとか休みを確保できたので、金曜日の午前中にドロップバッグを発送し、自走で自宅を出発し、新横浜駅から岡山駅まで新幹線で移動。

横浜駅横浜アリーナ方面の出口でいつも輪行準備をするのだが、ここはデイリーヤマザキがあり、新幹線の食事のお供にヤマザキの焼き立てパンを買うことができるのでポイント高い。

今回の装備。防寒着や着替えの衣類はオーストリッチのバックパック(いわゆるクロサワバッグとかブルベリュックとかいうあれ)で背負う。去年の熊本1000も同様の装備だったし、国内の1000kmや1200kmなら自分でドロップバッグを使って荷物を減らしてしまう。自転車は軽いに越したことはない。バックパックも衣類だけなら全然重さは感じない。

岡山駅から早島駅の近くの受付会場までは自走で移動。フレッシュの際の精算を済ませたいということでおーのさんが待っていてくれました。

おーのさんと明日以降の作戦等についてしばらく喋った後、日が暮れない内にホテルへ移動。自分はスタートから5kmぐらいのところにあるベッセルホテル倉敷を予約していて、おーのさんとはここでお別れ。また道中で会いましょう。

スタート地点から近いホテルということもあって、参加者が大勢宿泊していた。チェックインをしている時に声をかけてくれたのはけーこさん。目の前にあるスーパーで大量の食料を買い込んできたそうな。自分もそこで夕食と朝食を買い込んでさっさと自室に戻り、20時過ぎには準備を済ませて横になった。

今回はオーバーナイトコントロールがないので、倉吉(350km)、三次(710km)、尾道(1030km)に宿を予約。毎日0時に宿に到着し、それぞれ4時間、6時間、8時間の滞在予定で、火曜18時に86時間でゴールする計画にしたけど、眠気に問題がなければ滞在時間は短縮することも検討するつもり。というか、水曜の休暇を取れなかったので、ゴールしてその日の内に帰宅しないといけないのだ。あまり遅くなって時間に追われるのも嫌なので早い分には問題ない。

あと、今回はオーバーナイトコントロールがないということを受けてだと思うが、いわゆる時間制限のあるPCが300km過ぎの一つだけで、他はすべて通過チェックとなったので時間を気にしなくてよいのはとても気楽である。300km地点さえ間に合えば、あとは1200kmを90時間内にゴールするだけだ。途中のコントロールでの借金云々は考える必要がないのだ。

Zzz...

Day 1: 4/24

スタート 早島駅 0.0km 4/24 4:00

おはようございます!

近所迷惑にもなるのでスタートはひっそりと。RMにしては寂しいが、仕方ないことである。準備ができたらどんどんスタートしてOKなので、スタート直後から集団にならず単独走である。普段関東でブルベを走っているとスタートしてからしばらくの間は信号ばかりだが、今回はそういうこともなくてとても快適。やはり峠より信号の方が時間を削られると思う。

しばらくして信号のタイミングでひであさんに追いついたので、最初の通過チェックの瀬戸大橋展望所まではひであさんと喋りながら進む。

瀬戸大橋展望所 26.3km 5:03

有人チェックとは書いているが、スタッフも限られているので誰もいない。そうなるだろうなと予想していた通りなので写真を撮って先へ進む。今回は運営も大変だ。

もう前後はバラバラ。自分は途中で一度コンビニ休憩を入れる。そんなタイミングで三船さんやDavidさんが後ろからやってきた。Davidさんには久しぶりにお会いした。PBP以来だろうか。AJ福岡の岩本さんもPBPの道中でお会いして以来の再会だ。「フレッシュで怪我したんだって〜?」とか言われて恥ずかしい。

牛窓オリーブ園 103.3km 8:43

ここは有人チェック。パンやバナナの差し入れをいただいた。また地元のサイクリストの方から和菓子もいただいた。ありがとうございます。ここまで登ってくるのが激坂なんですけどね……

その後はこの瀬戸内海を離れ、一路日本海へ向かう。

中国山地へ入っていくとコンビニがない区間になるということは事前に調べておいたので、途中のローソンで一度休憩を入れて昼飯にし、和気(ちょっとした思い出がある)から美作方面へ。

そしてのどかな田園風景の中を気分よく走っているときに、バチン!と音がしてリアのシフトワイヤーが切れました。一瞬ワケがわかならくて状況を理解するのに時間がかかったが、シフターをカチカチやってもウンともスンとも言わず、リアがトップ固定になり、ワイヤーがダラーンと垂れてきたので、あー!やべー!切れたー!と状況を理解した。いつも1000km以上だとワイヤーを持っているのだが、岡山1200が終わったら交換しようと思って、今回は置いてきてしまった。そしてそういうときに限って切れる。

何も対策できないので、そのまま走り続ける。道路工事の信号で停止していると後ろから生郎さん達の御一行が来たので、ワイヤーを持っていないか聞いてみるものの、持っていないと。後ろからやってくる人みんなにワイヤーを持っていないか聞いていく不幸な人になる。しかし誰もお持ちではない。困った。

美作を抜けて兵庫県に入り、佐用の町に到着。ここは町中を通過するので、スポーツバイクを扱えるような店はないかと検索してみたが、そういうのは見当たらない。近くのガソリンスタンドで聞いてみたものの、やはりそんなお店は佐用にはないとのこと。困った困った。どうしようもなくなってとりあえず前に進む。後ろからまたまたPBP以来お会いする並木さんがやってきたので、ワイヤーがないか聞いてみる。しかし、やはりお持ちではありません。忘れてはいけないのですが、みなさんが悪いわけじゃないんですよ。ワイヤー切れた自分の運が悪い。

斜度のきついところは押し歩きでなんとかかんとか千種のコンビニへ。ここからは峠だ。どうしようどうしよう。

ローソン千種黒土店 223.0km 15:00

びろ〜ん。

AJ群馬の渡辺さんや吉田さんなど、コンビニにいた方々に声をかけて回るが、ワイヤーを持っている方はいなくて、どうしようかな〜どうしようかな〜と悩んでいたところ、たまたまそこへAJ西東京のようさんが到着し、事情を話してみると、なんとワイヤーをお持ちとのこと。一本しかないけど「まぁいいですよ」と大変ありがたく使わせていただく。ワイヤーは道中のどこかで必ずお返しいたします。ありがとうございます!

が、今度は切れたワイヤーのタイコがシフターの内部に引っかかって、どうやっても取り出せない。しばらく格闘してもどうにもならない感じで、手伝っていただいたようさんもこの先の時間があるからと出発され、さてどうしようかと迷う。内部に古いタイコを残したままワイヤーを通せば問題なくワイヤーを張ることはできそうなので、まずはリアのトップ固定を回避して続行しようと決める。千種だとDNFしても撤退がしんどいし。

ちなみに、リアディレイラーをタイラップで固定する方法があるということは知っているけど、実際に自分でやったことがないので、急にできるものでもないだろうと今回は見送った。どうやるのかよくわからんしな。今後のために勉強しておくか……。あと、アジャストボルトをいじるというのもありだが、変にいろいろいじるよりワイヤーのみの固定で留めておいた方が、仮にこの後に修理できる場所を見つけたときに調整が楽だろうというのもあった。

で、次はこの先の自転車店の情報を検索してみる。鳥取まで行けばサイクルベースあさひがあるようだが、営業は20時まで。この後に兵庫県鳥取県の県境になる戸倉峠を控えているので、鳥取20時は結構厳しい。リアをトップから4枚目(スプロケは11-28だから14Tだろうか)のところに固定して、フロントをインナー(フロントは52-36)にすればそこそこの斜度までは我慢できるだろうということで出発する。

戸倉峠にかけては湖とかがあったそうなのだが、少し斜度がきつくなるとすぐに押し歩きでとにかく必死だったので、ほとんど景色の記憶はなし。明るい内に戸倉峠をクリアし、キューシートに鹿に注意(緊張感が高まりますね)と書いてあった下りも日没前の通過であった。助かった。

リアの変速は使えないにせよ、峠から下ってしまえばほぼ平坦なのでフロントをアウターにすればそこそこの速度を維持できるし、結局鳥取にも19時半頃に到着したのだが、すぐに対処できるような故障でもないかなということで、市内のサイクルベースあさひへは向かわずPCへ。

ローソン吉岡温泉口店 313.2km 19:48

ようさんや生郎さんに再会。みなさん倉吉に宿を取っているようだ。

しっかり補給して倉吉までの40kmほどをがんばることにする。アップダウンはあるけど、登り切れないほどのものでもない。ダンシングというか身をよじる立ち漕ぎでクリアし、前走者のリアライトを必死に追い掛けていたら倉吉には22時前に到着。元々0時着の予定にしていたので、トラブルはあったけど、随分と早い。ホテル手前のコンビニで食料を買い込んで倉吉タウンホテルへ。

寝る前に明日どこかで修理できればいいなと検索。近いところでは米子や境港あたりが候補。そしてキューシートの備考にわざわざ記載されているが、520kmの松江まで行けばスポーツバイクのショップがあるらしい。いずれにせよ明日は蒜山への登りと大山のアップダウンをこなさないといけないので、少し早めに出て押し歩こうと決め、4時出発で計画していたが3時出発に変更。22時に到着しているので、4時間ほど寝ることができた。

Zzz...

Day 2: 4/25

おはようございます!

予定通り3時前に出発。蒜山高原に向けた登りは真っ暗である。いくつかリアライトが見えるのが励みになる。登りのきついところで押し歩きに移行しなんとかクリア。途中、岩本さんに「シフト直った?」と声をかけられたが、残念ながらまだでございます……

小雨かなと思う瞬間があったが、早朝なので霧だったかもしれない。

ローソン蒜山下長田店 378.9km 4/25 4:39

風は強いし寒い。ささっと朝飯代わりの補給を済ませてすぐに出発。次は大山のアップダウンが続くので、張り切って押すぞ!という気持ち。やってやるぜ〜歩くぜ〜。

ひゅ〜。

大山は最後の登りが一番きつくて長いということはわかっていたので、登りに入る前にワイヤー調整しちゃおうと思い、ちょい軽め(トップから4枚目→7枚目ぐらい)になるようにワイヤーを張り直す。が、やっぱり一番軽いところまで落としておくべきだった。全然登れないのでさくっと大山ハイキングに切り替える。歩いていると渡辺さんが追いついてきた。渡辺さんの近くを走っているとタイムアウトにはならないという安心感があるので、なんとかあまり離されないようにしたいところ。

大山まきばみるくの里 430.0km 8:19

まきばみるくの里に到着するとおーのさんがいた。帝国ホテルの仮眠だけでここまで来たらしい。おーのさんはすでにスポークが一本逝ってて、「おっ、いつものやつですか〜」と安心した。自分がメカトラを抱える状態で人のメカトラの話を聞くと愉快な気持ちになるよね(最悪)。来年リベンジするかという話になっている我々のフレッシュのチーム名はチームメカトラにした方がよいと思う。

大山の前に調整した跡。

とにかく今日の前半の山場は終わったので、次の目標は松江のショップである。

ちょいとコースを外れて大山ヒルズに寄ります。競馬ファンにはお馴染みの場所であるが、こんなところにあるんですねぇ。コントレイルさんはおらんか。

この後は大山から下って、しばらく平坦路が続く。大山に登る前に軽めのギアに落としたものだから、米子や境港の海岸線のサイクリングロードを走るのがとても辛かった。もう一度ワイヤーを調整するのが面倒だからそのまま走っていたのだが、フロントをアウターにしても平坦を走るには軽すぎてペダルを踏んだときの反発がなく、荷重が分散されなくてケツに全体重がかかる感じ。ケツが死んでいく。しかもスピードが25km/hぐらいにしかならない。風も強く、耐える時間帯であった。なので、全然写真も残っていない。おーのさんや渡辺さんが前に見えるが、ついていくのが大変。少しずつ離されていく。

正面に回るのが面倒なので裏から撮る。

おーのさんと登っている途中でこれがベタ踏み坂なのかと気がついた。よくある写真は正直ズームレンズの効果という面もあるよね。たぶん。

ベタ踏み坂から下りたところのコンビニで一旦休憩し、昼飯と軽量化。おーのさんは充電やらなんやらをするということで、自分が先に出発する。帰ってきてから地図を確認しつつ振り返るとこの辺の地形がよくわかる。島根半島や中海、宍道湖あたりはおもしろい地形ですね。

チェリーロードはアップダウンばかりだし、桜も咲いてないしで、ただただ恨めしい。トンネル通ればいいのに……

さくら公園 495.5km 12:07

野立てのお茶やおにぎりをいただきました。Facebookのコメントでマヤさんに教えてもらったが、鳥取サイクリング協会の会長さんだったのですね。このご時勢にありがたいことです。

この後、ぱらぱらと雨粒が落ちてきたけど、本降りにはならなかった。トラブルを抱えてる状態で雨が本降りだとメンタルに来る。降らないでくれ頼む〜の一心。

松江の市街地に到着し、改めてキューシートとGoogle Mapsでショップの位置を確認。見逃すわけにはいかん。

というわけで、コース沿いにお目当てのショップを発見。事情を説明して見てもらう。お店の方曰く、「パッと見ではなんともいえないし、やってみないと直るかわからないけど、直ってちゃんとした変速で走った方が時間を取り返せるんじゃない?」ということで、その通りだと思ってお店の人に任せてしばし待つ。

やはりSTIレバーの中でワイヤーが切れた場所が悪かったらしく、簡単にはタイコが抜けなかったようだ。歯医者が使うような先の細い工具(なんていうのあれ)でほじくり出し、最後は先の細いプライヤーで力付くで引っ張り出していた。作業を見ている感じだと自分達でコンビニであーだこーだやっていても解決はできなかったかな。手持ちの工具だけでは無理だったと思う。

ようさんにお返しするためのワイヤーと自分用の予備のワイヤーの二本も購入して、店を出たところで通りがかったのがようさんであった。ミラクル。その場でワイヤーを返し、これでようさんの手元に予備のワイヤーが戻り、こちらとしても一安心。仮にようさんのワイヤーが切れたりなんかすると申し訳なさすぎてこちらも眠れません。ナイスタイミングだった。

変速は人権である。リアが動くことがこれほど快適だとは。適度の重さのギアにすることでケツの痛みも緩和されるし、スピードも乗るし、なにより十六島風車公園までの激坂も乗車したまま登れるのだ。

十六島風車公園 550.8km 15:29

ワイヤー切れて大変でしたとスタッフの方に話すと、どうもあのショップはその方がお世話になっているショップだったらしい。わざわざキューシートに書いておいていただいて超感謝。

ここからの下りでタイヤのグリップが効かなくて一瞬ヒヤッとする場面があった。激坂は下りの方が怖いな。

ローソン出雲大社町店 574.9km 16:50

風は冷たいがリアの変速が直って上機嫌。不安材料もなくなり、三次の宿までの目処も立ちつつあるので、いつものブルベという感じ。

奥出雲に向けては強く冷たい風に翻弄されたものの、大きな時間のロスもなく、順調に残り距離を減らしていく。途中、奥出雲のコンビニで休憩を入れてからおろちループへ。これを登り切ってしまえば、庄原、三次までは長い長い下りなので、踏ん張りどころはおろちループまでである。言うてもこの登りは斜度がそんなにないし、気温もそれほど低くなく、耐えられないほどではない。21時半前に登り切った。

なんかいた。

本当の地獄は下りであった。30km以上も下るので寒さに耐える時間帯が長い。かあちゃんお手々が冷たいお手々がチンチンする。下りの途中で思わず防寒装備を追加。それでも基本的には一桁台後半の気温で、マイナスになってないのが助かった。持ってきていたもので十分に事足りた。

日付が変わる前に三次の通過チェックのコンビニに到着。

セブンイレブン三次マツダテストコース前店 707.3km 23:53

コンビニで渡辺さんと再会。宿はすぐ隣の三次ロイヤルホテルなので、食料を買い込んですぐに移動。事前に送っておいたドロップバッグを受け取り、荷物の入れ替えなどをする。疲労もそんなになくまだまだ元気なので、5時に出るかとアラームを設定して就寝。

メカトラが解消してよかった。小一時間ほどのロスで済んだのも不幸中の幸い。

Zzz...

Day 3: 4/26

予定通り4時間ほど寝て、5時に再出発。ドロップバッグの詰め替えとかも慣れたもんだな。出発して早速並木さんに出会う。おはようございます!

三日目は三次から尾道まで向い、その後はしまなみ海道で四国へ渡り、松山で折り返してきて、尾道のホテルに投宿という予定である。大きな登りがないので気楽だ。

が、三次から尾道へ向かう農道区間が酷かった。リアの変速が復活していたので助かったが、リア固定だったらここで押し歩き連発で時間をロスし、三日目でギブアップという結果だったかもしれない。本当に変速が直っていてよかった。ただ、放射冷却でめちゃくちゃ寒い。自分のGarminの表示だと気温はマイナス0.2度とかであった。マジかよ。でも、日が登っているのでしばらく我慢すればいいだけだ。

途中のヤマザキショップで朝飯休憩していると渡辺さんや並木さんが通過していく。おはようございます!

尾道には9時過ぎに到着。フェリー乗り場に着くと同時にフェリーが来たので、さくっと乗り込み向島へ。まずは最初のコンビニでガツンと軽量化をする。風は強く冷たいが、天気はよく、絶好のしまなみ海道日和である。そして何より初のしまなみ海道で、個人的に一番楽しみにしていたのでテンションが上がる。橋へのアクセス道路を見落とさないように慎重に走る。

まずは因島大橋。ここだけが唯一橋の下を通るようになっているらしい。

風は冷たいが気持ちよい。

これは生口橋

これは多々羅大橋

そばにいたサイクリストが写真をたくさん撮ってくれて大変ありがたかったのだが、全部指が写り込んでいてこれぐらいしか使えるのがなかった。ピースピース。

ちょいとコースとは逆方向だがせっかくなのでここには寄りたい。というか、直前でサイクリストの聖地ってどこだっけと思い出して検索したぐらいなのでタイミングがよかった。通り過ぎてなくて助かった。

これは大三島橋か。ここから次の伯方・大島大橋はすぐ。途中にコンビニがあることは確認済みだったので、昼飯休憩を入れる。この後に激坂ヒルクライムが控えているのも知っているしな。

これは伯方・大島大橋

そして大島に渡り、辿り着いたのは亀老山展望公園への登り。いわゆるヒドい登りだ。えっさほいさと登っていると、渡辺さんが「まだまだあるよ〜(笑)」と言って先に下っていく。おいそこは「もうちょっとだ〜がんばれ〜」だろうが。

亀老山展望公園 854.2km 13:43

景色は大変よかった。展望台があるようなので行ってみる。

ひゅ〜!(たった2〜3kmの登りでどんだけ登らせとんねんアホか)

こんなのもいただきました。

亀が老いるぐらい登るのに時間がかかる山かと思っとったわ。違うらしい。

最後に渡るのは来島海峡大橋

四国は中学時代の三年間を過ごした土地である。中高一貫の学校で寮生活をしていたが、中学で投げ出して地元の高校に戻ったのだった。四国の地を踏むのはあの中学の卒業式以来、24年ぶりである。なんとも言えない気持ち。

今治から松山までは単調な道かつ交通量が多くて辛抱の区間だったが、折り返してきた方々とスライドしていくのが楽しかった。三船さん御一行やひであさんなどなど。

いろいろ城を通過したので松山城も上手いこと写真に収めたかったが、いいアングルがなくて断念。

ローソン松山道後温泉前店 914.7km 4/26 16:55

せっかくなので。

道後温泉駅。中学時代の兵庫と愛媛の行き来には夜行バスを使っており、道後温泉駅前も停留所の一つだったので、道後温泉駅周辺の風景はなんとなく覚えている(24年ぶりなので変わってるかもしれないが)。渡辺さんと入れ違いで到着したので、一人で補給を済ませ、さっさと出発。順調に行けば日付が変わるまでに尾道に着くんじゃなかろうかという塩梅。

復路はいろいろな方とスライドした。三船さん御一行などをはじめとする速い方々がいて、そこから3〜4時間の間が空いて自分や渡辺さんを含む5人ぐらいがいて、そしてさらに3〜4時間ぐらい間が空いて後続の集団がいるという状況のようだ。もうコントロールで会う面々がいつもの人だけになってきている。

日も暮れ、しまなみ海道に戻ってきた頃にスライドしたのがタカトリさん。その後ろにも何名かいて、20時頃に亀老山の激坂ヒルクライムの入口を通過する際に登り口方面を見ると、いかにもランドヌールという尾灯とヘルメット尾灯が見えたので、「あの人は真っ暗の中、あの坂を登るのか……勇者だ……」と応援せざるをえなかった。

松山から尾道までノンストップだとしんどいので、大島のコンビニで休憩を入れ、尾道へ向かう。どうやら日付が変わるまでには尾道に戻れそうだ。

途中、橋へのアクセス道路でパンクしている並木さんに追い付いた。どうも上手く空気が入らないからということでポンプをお貸しする。橋へのアクセス道路はまったく街灯がないから正直パンクする場所として最悪ですね(笑)。問題なく空気が入ったようなので、先に自分は出発。直後に笹井さんとスライドした。ぶっちぎりで遅いが、後日談によると全然ダメだったらしい。笹井さんのことだから前半緩々でも後半で取り戻す作戦だろうと思ってた。

夜のしまなみ海道もエモいかもなと思って写真を撮ろうと思っていたけど、暗いので結局全部スルーした。他に走っている人がいなくて実に快適で、尾道が近付いてくると気分も上がってきてペースも上がり、向島では渡辺さんに追い付いた。もうフェリーの最終便が終わっているので、尾道大橋で本州に戻る。この日も前日と同様に渡辺さんと同じタイミングで投宿となった(ホテルは別であったが)。尾道ロイヤルホテル到着は0時。

三日目は18時間ぐらいで行けるかなと思っていたけど、19時間かかってしまった。しまなみはあんまり稼げないな。

おや、けーこさんの自転車だ(残念ながらメカトラでDNFだったとのこと)。

残すは200kmもない。当初は8時まで滞在する予定だったけど、ゆとりを持って帰宅したいので、前々日、前日と同様にホテル滞在は5時間にして、4時間を睡眠に当てた。

Zzz...

Day 4: 4/27

目覚めもよく、とてもよい感じ。ホテルを出て数分でおーのさんが後ろからやってきた。おはようございます!松山でスライドして以来の再会。ホテルを取らないおーのさんスタイルでここまで来たらしい。タフだなぁ。当然ながらおーのさんのホイールはスポークが逝っているので振れている(世の常)。

まずは前日に通ったところを戻るということで地形は覚えていて、おーのさんと一緒に世間話をしながらえっちらおっちら登り、府中方面へ向かう。朝の通勤時間帯に当たってしまったのか、とにかく渋滞が酷く、なかなか進まない。また、おーのさんがそろそろ充電のためにコンビニ休憩を入れたいということで、ちょうど腹が減りつつあった自分も一緒にコンビニで朝食をとる。おーのさんは充電でしばらく時間がかかりそうなので、先に自分が出発。

井原で左折すると吹屋方面へ向けて登りが始まる。登りは残すところ三つ。斜度はそんなにきつくないけど、日差しが強くて、じりじりと腕が焼かれる感じ。日焼止めを持ってこなかったので、日焼けで大ダメージ。こんがりです。日焼け対策を怠った者の末路2021だ。

吹屋ふるさと村 1134.6km 11:22

こういうチェックの仕方、個人的にはとても好き。レシートより楽しいよね。都市部のブルベだと難しいかもしれないが。

スタンプを押してこれであとはゴールに帰るだけ。60kmぐらい。15時半ぐらいにはゴールできそうだ。

ライミングしている人もいて、あれ?行き止まりか?って焦った。ちゃんと右方向にトンネルが掘られている。この前後を含めて怖い下りもあったけど、無事に下界に下りてきた。明るい内に通過してよかったと心の底から思った下りであった。雨降って暗かったらあの下りで遭難するかも。

途中で高梁の成羽のコンビニで休憩を入れて昼飯と軽量化。三船さん御一行が入れ違いでやって来た。尾道でゆっくりしてたのにもう追い付かれるの、速すぎない……?

あとは矢掛に向かって一つ峠を越えれば登りは終了。吉備のあたりでローカル鉄道を眺めつつ、残り距離を減らしていく。四桁距離ブルベの最後の30kmぐらいでゴールに近付くときのいよいよ終わってしまうんだ感に浸りつつ、交通量の多さに辟易しつつ。

そしてサイクリングロードを流して早島町へ。最後に休憩したコンビニ以降はいつ三船さんにキャッチされるかな〜と思って走ってきたけど、ゴールまで残り1kmを切った最後の最後でついに三船さん御一行に追い付かれた。勢いが全然違う。さすがだ。

ゴール 1209.3km 4/27 15:34

三船さん、山本さんと同時にゴール。澤田代表や森脇さんに迎えていただいた。渡辺さんやおーのさんも到着し、小一時間ほど今回のブルベについてあーだこーだとお話をし、帰宅の時間もあるので退出。並木さんと入れ違いであった。JeromeさんもGPSの返却に来られていた。こちらもPBP以来の再会だ。

18時半の岡山駅発の新幹線に乗り込み、コンビニで買った弁当をモリモリ食べ、残っていた補給食も全部平らげた。新横浜駅からは自走で帰宅。

リアの変速ができなくなるトラブルがあって一時はどうしようか止めようかと思ったけど、無事にゴールに辿り着いた。終わってみればほぼ当初の計画通りの走行でゴール時間は2時間ほど前倒しできたので上手くいったブルベだった。

コースはAJ岡山だから登りが多いとはいえ、かなりマイルドなのではないかと思った。長い登りはそれほど斜度がきつくないし、1200kmで約12000mの総上昇量だから総じて言えば標準的なコースだったと思う。短い登りで斜度がきついところも多かったけど、言うても短いしね。

一番最初に貼ったリンクのごあいさつの文章を読むと何だよこれという感じではあるが、走ってみればたしかにあの文章に間違いなしと思わせる素敵なコースである。開催されれば次回も走りたい。次回は外国の参加者と一緒に走れるようになっていることを願う。