highriseの日記

自転車に乗ったり、外れ馬券を買ったりしている。

Paris-Brest-Paris 2019: Loudeac - Brest - Loudeac

Loudeacの野戦病院からおはようございます!寝る前は外でバンドの演奏があって騒がしかったのだが、なんだかんだで自分はぐっすり眠っていたようだ。イヤホンのみからアラーム音が鳴るアプリを使って起床。寝ているときにイヤホンが外れないようにイヤーウォーマーをして対策もばっちり。

まずは腹ごしらえ。ひであさんと一緒に列に並ぶ。

野菜とらねば!ということでサラダも積極的にとっていく。バゲットがデカくて食べ切れないのだが、背中に差しておけばOK。日付が変わる前にLoudeacを出発した(はず)。

LoudeacからBrestまで行ってまたLoudeacまで戻ってくる一日の始まりだ。事前にあまり意識していなかったが、RambouilletからLoudeacまでよりもLoudeacからBrestまでの方がアップダウンがキツかったように思う。また夜中に再スタートしていることもあり、一番寒い時間帯を走ることになるので、そういった面でもちょっときつい。

街の名前はよくわからないが、やたら騒がしい私設エイド。ここの人達、四年に一度の街をあげての飲み会をしてるんじゃないのっていうぐらい楽しそうであった。

寒いので温かいコーヒーをいただく。

前方に見えた一台のタンデム。アッ、シアトルのCoreyさん(Cascade 1200の車検でお世話になったプロのフレームビルダー)とStephanieさんだーと思って追い付こうと思ったら長い下りで引き離され以後追い付くことはなかった。えー。

Saint-Nicolas-du-Pélem (services only) 488km

ここがシークレットコントロールであった。

Loudeacからそんなに距離がないのでコントロールのサインだけもらって再出発。次のコントロールまでもすぐなのでこのあたり、あんまり景色の記憶がない。というか写真撮ってないし、夜中だし。

CARHAIX-PLOUGUER 521km 5:45 4:00 1h45m

夜中は本当に寒い。

いよいよあちこちに死体が散乱し始める。

この曇りっぷりから外の寒さを察してほしい。

ここで軽く食事を済ませようと思ったら、はじ〜さんに「量多すぎるから食べてください」ということでお裾分けをもらった。

外に出てさて出発するかと準備をしていると、後輪がペチャンコになっていることに気がつく。車検前日に空気が抜けたのを修理せずに放置してきたのだが、ついにここで空気が抜け切ってしまったようだ。しかしここはコントロール。そのままメカニックサービスへ向かう。自分で修理するよりメカニックにやってもらった方が速いし。というか、事前にちゃんとしたチューブで走り出せよという感じだが。

PBP前にオーバーホールをする方が多い中、PBP後でいいのではということで、チェーンも去年のCascade 1200の前に交換して以来交換していないし、タイヤも春のSR600の前に交換したっきりでつるつる。納車されてから一度もオーバーホールしてないので、そろそろ出してもいいかもしれない。

というわけで5分ほどで修理完了。チューブ代のみ。6ユーロか7ユーロか、それぐらい。出発直後はチューブを変えたばかりでどうもボコボコしている感じがあっておっかなびっくりで走っていたのが、しばらくすると解消した。

いよいよBrestへ。PBPで一番標高の高いところを通るのだが、事前に聞いていた通り全然大した登りではなく、ただ長いだけ。深夜だし淡々と距離を減らしていくだけ。

こ、この中に未来の凱旋門賞馬が!(写真に写っているのは牛である)

これが噂の!

ついにBrestへやって来ました。ただの橋ではあるが、ちょうど中間地点だし、PBPの象徴的な場所としてはやはりここなのだろう。

コントロールまでにまだ登りがあって、あれ〜まだかよ〜と悪態をつく。

BREST 610km 12:06 9:59 2h7m

折り返しのBrest到着。順調ではないでしょうか。

ドイツの三人乗りタンデム。三人のおっさんが1200kmの間ずっと一緒にいるの、それだけでなかなか難易度高そうなんだが。ちなみに重厚感があってとても速い。左に写っているのは神戸のマダム。

「いい馬だな!」って言ったら「馬じゃねぇ!ユニコーンだ!」って注意された。

大変汚い写真で恐縮だが、便座のあるトイレだったので「わぁ!便座だ!」と感動して思わず写真を撮ってしまった。こんなものに感動して写真を撮るなんて、人権感覚が相当に低下している。

「ちょっとでいいよ」「これぐらい?(ドサッ)」

とりさんやけーこさん、よしおかさんやイーチョさん、アキさんなど、見知った日本勢も同じような時間帯に到着していたようだ。

いちご超目立つ。

ここからは復路です。Brestのコントロールを出た後、しばらくは往路と異なるルートなのでスライドの楽しみがない。ぜっとさんやmomさんとスライドするかなーと思っていたのだが、このルートが異なる区間の間に入れ違いになってしまったようだ。結局PBPの走行中に一度も会うことなし。

往路と復路の合流地点。気持ちよさそーと写真を撮っていると、ひらまつかんとくに「死体の写真なんて撮っちゃダメ!」とツッコミを受けました。

合流してからはいろんな人とスライドした。じぇんさんやひらのさん、まつしまさん。ちゃりけんさん御一行や陣さん御一行。あおきさんは独り言を言いながら走っていてかなりキてるな〜って感じだったので、気がついてないかなと思ったけど気づいていてくれたらしい。あとはべいさんだなーと思って注意して走ってたのでべいさんも見落とすことなくスライドが実現した。

アップダウンはあるけど走っていて気持ちのいいコースだ。この辺を走っているときにしみじみと思っていたのが、PBPは単なる自転車のイベントではなくてフランスの文化の一部だなと思った。100年以上も続く大会で、過去のランドヌール達が走った道を自分も走っていると思うと、自分も文化の一部になれたような気がしてなんだかとてもジーンとくるものがった。

ここはSizunの街ですな。

私設エイドのおばちゃんが関西のオバタリアンという感じの方でなんだかとても親近感が湧いてしまった。

復路の最高地点を過ぎてからのアップダウンはシアトルのKateさんと前後することが多かった。見通しのいい下りも多く、今思えば「Woooooooo!!!!!!!」みたいな感じでだいぶテンションが高かったな。

CARHAIX-PLOUGUER 693km 18:04 4:00 4h4m

貯金も増えてそこそこ順調。

思想のない食事。

食べ終えて一休みしているとcherryさんがやってきて、「眠いから話し相手になってください」ということなので、Loudeacまで一緒に行くことに。

街の名前がわからないが(お約束)、馬がいたので写真を撮ります。

Saint-Nicolas-du-Pélem (services only) 738km

復路もここがシークレットコントロール

特に補給はせず、コントロールのサインだけもらって出発。

Derby MercuryというUKのチームがやってきて集団に混じっているところ。大男の前に出るとcherryさんは完全に見えなくなるな。このチームとはしばらく一緒に走っていたのだが、下りでがーっと行ってしまったときに、振り返るとcherryさんがいなかった(お約束)のでDerby Mercuryのみなさんとはお別れ。

そしてLoudeacに入る最後の登りのところで、cherryさんのフロントのチェーン落ち。エイヤッと直して「はいどーぞ」まではよかったのだが、オイルのついた手で白いサドルを持ってしまったので、cherryさんがせっせとメイク落としてサドルを拭いておりました。ほんとすいません……

LOUDEAC 783km 0:53 21:54 2h59m

全然そんな感覚はなかったのだ、1時間も貯金が減っている。cherryさんによると、途中でeTrexの電池交換してたのとチェーン落ちではということなのが、うーんよくわからぬ。自分は快調だなと思っていたのだが。

とりあえず食事をしてから就寝。今回も特に並ぶことなく仮眠所を確保することができた。寒いのでシャワーなし。