highriseの日記

自転車に乗ったり、外れ馬券を買ったりしている。

BRM722 あおば400 麦草

Velo Club Randonneurs Aoba

先日の群馬600に続き、こちらも6月の佐渡200が終わった後に、酒を飲みながら、「とりあえず7月に予定を入れるか~」という気持ちでエントリーしたやつ。たまがわや日本橋の200が同日開催だったけど、この後は9月までブルベの予定はないし、前半の締め括りとしてあおばのスーパーシリーズに参加してみるかと思ったのがまず一つ。

また、以前、あおばのスーパーシリーズのコースを眺めたときに、

  • 鶴鶴鶴200は激坂すぎて無理、
  • 伊豆300はギザギザすぎてペースが読めなくて無理、
  • 日本海600はスーパーシリーズで600だと仮眠の時間なさそうで無理、

という結論で、麦草400は獲得標高はあるけど、登りと下りがはっきりしていて時間を読みやすそうだし、なんとかなりそうという印象を持っていたのもエントリーした理由の一つ(当時は昨年のコースをベースにしていたので柳沢峠経由で帰ってくるコースだったが)。

今年は行って来いコースで、峠を8回登ることになり、獲得標高がさらに増えたのは想定外だった。とはいえ、十石峠の一部区間の斜度がややキツそうなのを除けば、斜度は常識的な範囲内だし(鶴鶴鶴のような15%とかがないという意味で)、現実的な計画を立てることができそう。往路の十石峠の前までに貯金を作り、復路の十石峠に戻ってくるまでの区間で貯金を取り崩し、少しでも貯金が残っていれば、時間内に完走できるはず。

二週前の群馬600で雨具と防寒具を完備で行ったのに、暑くて夜も水浴びをしながら走っていたことを踏まえ、今回は雨具、防寒具なしで出走。22日の夕方に雨がパラつくかもしれないという天気予報が出ていたが、「まぁ麦草峠を登っている頃のお湿り程度だろう。それなら恵みの雨になる」と甘い方に振り切った判断をし、サドルバッグなし、フレームバッグのみの軽装とした。ウェアは半袖ジャージにレーパンのみ。レッグカバーやアームカバーはなし。これは大失敗だった。標高2000mに行くときは天気予報が何であろうと防寒具ぐらいは持っていくべき。死ぬかと思った。

おはようございます

当日は2時過ぎに起きて、3時過ぎに出発。自宅から大丸公園まで自走で20km弱なので約1時間。夜中でも信号に引っかかるので面倒臭い。

エントリーリストにMTBでイザベラを走っていたOさんの名前があったので、どこかな~と探したが見当たらず。寝坊DNSだったらしく、Facebookにメッセージが来てた。ひとみさんやhacさんといった方々も参加されてた。

ブリーフィングで、「(折り返し地点はゴール地点より標高が高いので)復路は下り基調です」という説明があり、参加者がどよめいた。

どう見ても剛の者ばかりっぽいので、ほぼ最後尾で車検を受け、剛の者達のトレインに巻き込まれないよう、後方からスタートする。スタートしてしばらくして、スタッフ&急遽出走のSさんトレインがすごい勢いで飛んでいったが、ああいう激流に巻き込まれないようにしないといけない。

飯能に抜ける八高線沿いのルートとか、何度も通っているけど、南側からは初めてかも。新鮮だった。この辺から集団もばらけ、マイペースで行く。飯能市街からちょっといったところでひとみさんをパス。いつものような軽快感がなかったので、大丈夫かなと思っていたが、山伏峠でタヌキ落車でDNFとなったらしい。大事に至らなかったようでよかった。

山伏峠の手前の公衆トイレがあるところで水分補給。たまがわジャージのHさんなどなどと。すでにかなり暑くて、「水!水!」って言いながら到着した。

今回のコースでは中ボスにもならない山伏峠をさくっとクリアし、秩父へ下って、小鹿野へ。先月のたまがわ600と同じなので安心。

PC1 セブンイレブン小鹿野バイパス店 89.5km

ここまで順調。2Lの水を買おうと思ったらすでに売り切れてた。後ろの方を走っているとこういうことが起こる。

志賀坂峠は山の子さん、hacさんと一緒に登った。トンネルの手前で主催のTさんが待機されており、水分補給のサービス。

「たまがわの背の高い人といえば、BAJのときの!」

「はい、そうです~」

と、久々にお会いした。

途中、道の駅上野でさらに水分補給。コーラ一気飲み。とても暑い。たまがわ600で南牧下仁田方面へ右折したところを真っ直ぐ行く。この先の十石峠麦草峠はお初でございます。事前に想定していたぐらいの貯金を持って十石峠に突入できた。

十石峠はヒィヒィハァハァ言いながら登った。気温も随分と上がっているので、先日の群馬600と同様に早め早めの水浴びで暑さをしのぐ。

超疲れた。あと、虫が多くて参った。

十石峠から下り始めたところで急に物凄い豪雨になったので、慌てて停車して木陰に避難。一緒にいた方と雨が通り過ぎるのを待つが、レーダーの予報によると少し行けば雨のエリアから外れるということも判明したので、どうせ雨具ないんだし、雨の中を突っ切ることにした。本当に一部のエリアだけの豪雨だったようで、しばらく下ると路面もすっかり乾いていた。

PC2 セブンイレブン佐久穂町店 162.3km

自分より少し前にPC2に到着した方々は雨にはまったく降られなかったようで、わずかの差でやられたようだった。運が悪い。

さてここからは麦草峠の往復である。一日に二回も麦草峠を登るの、冷静に考えると「アホなのでは?」と思うが、そういうコースになっているのだから仕方がない。行って戻ってきてどれだけ貯金が残っているかだ。

清水町を右折して登り始めに斜度がややキツめの区間があるが、そこを過ぎればほぼ一定の斜度で淡々と登っていくだけ。速い人は自分が登り始めてしばらくした頃には下ってきてた。妖怪だ……

登っていると、またまた雷雨に襲撃され、全身ずぶ濡れ。お湿り程度という恵みの雨どころの強さではない。そうは言っても、雨宿りするようなところはないし、雨具持ってないし、ただただペダルを回す。背中のポケットに差してある冷凍カルピスがちょうどいい感じに溶けたかな~という頃に止まって飲むぐらい。あとは雨に打たれながらペダルを回すだけの時間。これは拷問か。

麦草峠に近付くにつれて、雨足も弱まり、ほぼ止んだといってもいい状況に。登り始めにすごい勢いで抜いていった方に追い付いたけど、びっくりするほど失速していたので何かトラブルかと聞くと、雨で体が冷えてパワーが出ないとのこと。なるほどたしかにこれはちょっとヤバいかもと思い始める。

17時頃に到着。登り切ったところで、しばらく休憩し、どうしようか考える。今回はノーガード戦法なので、ここから折り返し地点までの10kmの下りの寒さは我慢するとして、その後をどうするか。とりあえず、登り返すにしてもエネルギーが必要だから、持っていた蒸しパンを食べておく。

そして覚悟を決めてダウンヒル。すんごい寒い。昇天しそうになった。

通過チェック 渋川口バス停 200.7km

折り返しで主催のTさんが待機していて、通過チェックの印鑑を押してもらう。一応写真を撮っておくが不要とのこと。ピントが……

下ってきたといっても標高1600mぐらいあるので肌寒く、震えが止まらない。一緒に下りてきた方が「茅野から輪行しまーす」と言って下っていったのでかなり迷ったけど、雨も止んで太陽が顔を出してきたし、ここから10kmも登っていればジャージも乾くだろうし、乾いたジャージなら麦草峠から佐久穂までの下りは耐えることができそう。19時ぐらいには麦草峠に到着できそうなので、太陽は沈んでしまうけど、夜の冷え込みの前には下ってしまえるんではないかと思い、折り返して走ることにした。

あとですね、ブリーフィングで「復路は下り基調」という意味不明な説明があったんですが、折り返してすぐに標高2100mまで10kmも登るのは一体どういうことなのか。

登っていると、車の窓を開けて「ヒャッホー!!!」って言いながら猛スピードでコーナーリングしてくる車がいたのでとても焦った。ここは北斗の拳の世界か。

予定通り19時に到着。復路の麦草峠が210km地点で、ここまで14時間だから、ちょうど貯金がなくなったという状況。ここからの下りで貯金を回復させ、十石峠の登りで失う分を確保すればよい。見込み通り、ジャージも乾いて下りの寒さは随分とマシになっていた。登ってくる人達と挨拶しながら下る。

PC2のコンビニに帰還。ここを逃すとコンビニは次の小鹿野の通過チェックのとこまでないので、温かいもので夕飯にした。あと、タオル3枚セットを買って、お腹のところに一枚入れて、首周りに二枚巻いておいた。麦草峠ほどではないけど、十石峠も1300mぐらい標高があるので、そこから下るときに冷えないように。緊急用の防寒なので雨が降ると一発でアウトになるかもしれないけど、雨雲レーダーを見る限りは進行方向で降られることはなさそうだし、後ろから迫っている雨雲は自分が走ってる時間には追い付いてこないはずなので、補給を済ませて十石峠に向かう。真っ暗な中を一人で黙々とペダルをこいで登っていく。前にも後ろにも誰もいない。心細い。こういうとき、仮に熊が出たらどっち方向に逃げるかを常に考えてしまう。

十石峠に22時前に着いたので、若干の貯金。余程のトラブルがない限り、完走は大丈夫かなというところまで来た。

先にちゃりん娘チームが下っていったので、少し離れてダウンヒル。元々あまり路面状況がよくないのと、夕方頃の雨で道は大荒れ。あんまり車間を詰めると怖いので、適度な距離をキープする。下りもそろそろ終わりだという頃、カーブの先で派手な音がした。ちゃりん娘のAさんが荷物を落としたのと、同行のAさんがパンクしたとのこと。場所が最悪だが、パンク以外は問題なさそうなので、先に行かせていただく(お二人とも時間内に完走したようで何より)。

志賀坂峠は神流町側から登る方がしんどい。ここの登りも一人だったので、とても心細かった。

下って通過チェック。標高も下がってきているので、寒さ問題は解消した。

通過チェック ローソン小鹿野飯田店 310.3km

まだ眠気はないので、さくっと補給をして、さっさと出発。来た道を引き返すだけだし、残るは山伏峠だけ。そして秩父から登る方が斜度が緩そうなので、気楽なもんである。

山伏峠もずっと一人旅。夜中に峠を走るのってブルベの醍醐味だけどもなぁ。

飯能市街に入る手前のコンビニでOさんが休憩しているのを見かけたが、武蔵村山市あたりで追い付いてきてそのまますごい勢いで飛んでいった。ラストはTTモードだったらしい。こちらはもうそんなことをする元気もなく、信号峠に引っ掛りつつ、ゴールを目指す。

ゴール 稲城大丸公園 402.2km

5時過ぎにゴール。事前に想定していたのより1時間ぐらい早く帰ってきた。受付をしてもらい、ちょっと後ろを走っているであろうhacさんがゴールされるのを待ち、6時過ぎにhacさんと一緒に退出。自分は自走で元住吉まで。

それにしても、果たして復路は下り基調なのか?という疑問が残った。コースが厳しいのも然ることながら、天気がもうちょっとマシだったらなぁと思う。暑さと寒さが極端だった。雨も降ったし。自分は山岳コースはもうお腹いっぱい。Attack! 299とかこれをもっと速いペースで走るんですよねぇ。大変だ。

日曜日は久々に大変なブルベ腹になり、帰宅直後の朝は豚丼、昼はスパイシーチキンカレー、夜は焼き肉と、肉をコンプリートし、合間にもスナックパーティー(AKさんが夜な夜な開催しているらしい)を開催した。

すでに書いたけど、反省点は軽装すぎたこと。標高2000m以上に行くなら夏でも雨具、防寒具は必要ですな。たまたま折り返して復路に突入する時点で雨が止んでたから無事だったものの、折り返しの時点で雨が降ってたらDNFしてたと思う。