成駿伝

成駿伝 孤独の◎は永遠に―

成駿伝 孤独の◎は永遠に―

ズッチャさんのブルベの本を買いに本屋に行ったときに置いてあったのでつい買ってしまった。昨年亡くなった予想家・清水成駿の追悼本である。パラパラとページをめくったら、今年のクラシックの展望もしているようなので、日本ダービーも近い今、先にこちらを読んだ。

自分は東スポ・大スポ派だったが、東スポ以前の清水成駿のことはほとんど知らず、98年の日本ダービーの◎ボールドエンペラーのことはこの本で初めて知った。長谷川仁志や上田琢巳といった面々へのインタビューを通じて、清水成駿のエピソードが語られる。豪快かつ繊細な人柄、理論というよりも哲学を感じられる予想というのが清水成駿の書く予想だった、という感じだろうか。

競馬予想には様々な理論があり、それらを使って予想を披露する予想家は大勢いるが、清水成駿から感じられる哲学のようなものを感じられる予想家が現在どれだけいるだろうか。虎石晃が言っているように、これからの時代、競馬予想家という職業が本当に必要とされていくのか疑問である。自分も新聞の印なんてほとんど参考にしないし、プロ予想家だからといって、ズバ抜けて予想が当たるとも思っていない。厩舎のコメントなんてどこまで信頼できるのかと思う。そうなると、ただ印を打つだけの予想家という職業は必ずしも必要とされることはなく、エンターテイメント性があって読ませる予想を書く予想家しか必要とされないのかもしれない。果たして世の中が清水成駿のような予想家を必要としているのだろうか。