highriseの日記

自転車に乗ったり、外れ馬券を買ったりしている。

BRM429 神奈川300 イザベラ (ヘブンウィーク一本目) 福島県新白河駅→山形県金山町

今年のGWはヘブンウィークに挑戦。

http://www.aj-kanagawa.org/2017-brm/isabella-bird-special

昨年末にブルベの日程が公表された時点では、千葉1000や近畿1000にも惹かれたのだが、AJ神奈川がヘブンウィークを開催するというのが目に止まった。しかもイザベラというよくわからない名前がついている。どうもイザベラ・バードという明治期の旅行者の足跡を辿るルートになっているようだ。このテーマに魅力を感じたので、イザベラ・バードが書いた本を読んだ上でヘブンウィークに参加することにした。1000kmは秋にも走ることができるけど、こういったヘブンウィークはそうそう参加できるものではないし。

イザベラ・バードの「日本紀行」を読んだ後にエントリーしようとしたものだから、3月上旬にやっとエントリー完了。不老不死温泉の宿泊付きが既に定員になっており、さてどうしたものかとスタッフの方に直接メールしたりしたが、外国人枠が余っているからそっちでOKと、エントリーを快諾していただきありがたかった。200kmの後の青森駅での宿や、600kmでの仮眠用のホテルも確保し、宿泊関係は完了。新白河駅への新幹線も一ヶ月前に予約した。

4月はブルベやフレッシュを走りながらも、ちまちまとヘブンウィークに向けて装備を揃えていった。装備といえばパナチタンもだが、3月末に納車され、4月に三回ブルベを走る機会があり、乗り心地を確認、新車に慣れる期間を取ることができ、納車即実戦投入とならなかったのは大きかった。未使用のまま実戦投入したのはハネンダーとオルトリーブのシートパックぐらい。あとはいつもの装備。

あ、あと、1500kmの行程を全て録画する用に新たにmicro SDカードを3枚追加し、64GBのカードを15枚用意した。自分でもどうかしていると思う。

移動開始

当日は楽しみで予定より早く起きてしまったので、余裕を持って電車移動を開始。武蔵小杉駅輪行状態にし、横須賀線で東京駅へ。GWの初日だが、それほど混雑しているわけでもなく、自転車を担いでうろうろしててもなんとかなるぐらい。9時16分東京駅発の新幹線なすの255号を予約していたので、ホームで30分ほど待機。東京から移動するならこの新幹線がちょうどいいぐらいだと思っていたら案の定であった。

同じ新幹線で移動するイザベラ参加者が多いようで、AJ神奈川代表(もう代表ではないんだっけ?)の田中さんとは同じ号車の最終列の両側という席だった。ひとみさんも大宮から同じ新幹線で移動のようだ。また、お馴染みの外国人御二方デービッドさんとジェロームさんも同じだった。初日の300kmはオーバーナイトになるので少しでも寝ておく。10時40分に新白河駅に到着。

新白河駅に着いて早速自転車の組み立て。晴れてはいるものの、やや肌寒い。今回は荷物を一つまではドロップバッグとして預かっていただけるというので、フレームバッグと大容量サドルバッグのみ。全行程で1500kmあるけど、基本的には600kmを走る装備でいい。

ちなみに福島県に来たのは初めて。というか、仙台以外の東北が初めて。

新白河駅

まずは一本目のイザベラ300である。

http://www.aj-kanagawa.org/2017-brm/brm429-300

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事後で失礼。スタート前に近くのボルドー*1という洋食屋で田中さんとひとみさんと昼飯。スタート地点の公園は各地から集まったランドヌール&ランドヌーズで賑っている。知っている方々にご挨拶しつつ、ドロップバッグを預けたり、車検をしてもらったり。

主催のマヤさんの挨拶とブリーフィングが済み、いよいよスタートという頃に雨がポツポツと降り始める。事前に確認した天気予報では、夕方頃に軽く降られるかもしれないという話だったが、いきなりの雨である。ただ、それほど強い雨ではないのでレインウェアを着ることなくスタート。新白河駅から龍飛崎へ行き、福島駅へ戻ってくる1500kmの旅の始まりである。

新白河駅を離れるとすぐに田園風景となり、最初の登りへ入る。実に微妙な雲行きでレインウェアを着るほどでもないけど、「でもなぁ~どうしようかな~」という状況でとても迷う。そんなことをみなさんと喋りながら登頂し、羽鳥湖から下郷村へ下る。

湯野上温泉駅には撮り鉄がいっぱいいた。

途中の軒先でレインウェアを着込む方がチラホラ。

PC1 ファミリーマート 下郷店 57.1km

いよいよレインウェアを着ないといけない雰囲気になってくる。というわけで、このヘブンウィーク前に調達したテムレスの出番だ。赤いレインウェアに青いゴム手袋、ダサいことこの上ない。そして、ジェロームさんだけ半袖半パン。なんなの……

PC1を出て大内宿へ向けて登り始める。オダックス近畿の三人組が颯爽と抜いていった。

通過チェック 大内宿 美濃屋阿部家 72.2km

大内宿着。通過チェックの写真を撮る間、これだけ多くのランドヌールが写真だけ撮って素通りするのはお店の方にも迷惑だろうということで、餅を買ってその辺にいたランドヌールにお裾分けして食べる。思いの外うまい。そんなことをしていると雨が本降りになってきたので、身動きが取れなくなり、しばし休憩。テムレス率の高さに感動する。

雨足がちょっと弱くなってきた頃に、AJ神奈川隊ご一行、オーディナリーのKさんなどなどと一緒に大内ダムへ向けて登り始める。

下りでは安定の遅さを発揮。ひとみさんと自分が圧倒的に遅れ、後続の方にも抜かれていく。雨の降った後のダウンヒル、超怖いです。会津若松まで下りてきて、がんばって前に合流。ぼちぼち日も暮れ、ナイトランの開始。

下ってくると概ね雨は止んだ。今回のヘブンウィークで雨に降られたのはたしかここまでのはず。

通過チェック セブンイレブン会津坂下上口店 107.4km

このコンビニの駐車場のすぐ脇にこんなのがあった。

この先、喜多方を通過するのでルート沿いに適当なラーメン屋があるだろうという安易な考えで、軽く補給しただけで再スタート。ところが、ルート沿いには全然ラーメン屋がないし、数軒あった店も全て終了していた。後で聞けば、喜多方は朝にラーメンを食べる朝ラーという文化があるそうで、夜は早めに閉まるというのと、市街地の方までいかないとラーメン屋はないらしいとのこと。20時前でもあかんというのはまったく頭になかった。失敗した。関東のノリで、ルート沿いに何かあるでしょと思って下調べしなかったのが失敗だ。

仕方がないので、福島県から山形県へ向かう峠の手前のコンビニに入る。峠の前の最後のコンビニのようだ。何人かはここで休憩していた。喜多方ラーメンではなく、コンビニラーメンで我慢。悲しい。

この先の峠は大峠というらしい。これを越えれば大きな登りは終わり。長い登りだけど言うほどの斜度もなく淡々と登っていく。途中で何かを気にしながら何度も止まって登った気がする。ハネンダーがタイヤと擦れてたとかそんなんだったはず。登り終わって気温表示を見ると2度。アホかと。

トンネルを抜けると山形県へ。

はじめまして山形県

AKさんと山形県入りの標識を撮影し、下りへ。全然街灯がなくて超怖い。快調に下っていると、押して歩いているランドヌールを発見。パンクをしたので街灯があるところまで歩いていって修理するという。いやしかし、この状況で街灯のところまで歩くといっても何時間かかるのよっていう場所なので、自分がライトを照らす係をやるので、ここで修理しましょうということにした。携帯の電波は圏外だし、すぐそばに動物注意という標識はあるし、街灯はないしで、まったく文明の気配がない。修理してる間、ライトを照らしつつ、無駄話をする。小平から来た方(お名前聞くの忘れた)なので、たぶんどっかのブルベで一緒に走っていることもあったのだろうと思う。星がきれいだった。

そんなに時間はかからず修理も終わり、米沢へ向けて走り出す。ルートを見たときには米沢牛とか食べてみたいと思っていたけど、通過がこの時間では無理です。

羽前小松駅を過ぎたところで、右折か左折か問題が発生。イザベラ300のキューシートは3月の時点から何度か改訂され、一週前の日曜日にはver4になっていたのだけど、改訂のアナウンスが出ていなかったので、気付いていない方も多かったのではないか。どっちに行っても距離的には大差ないので、大丈夫だとは思うが。この交差点で数名であーだこーだ言ってると、通行人から声をかけられた。ずっとランドヌールの通過を見ていたらしい。

PC2 ローソン長井館町南店 185.8km

結構な人数がいた。雨は止んでいるのでもう雨対策は必要ないけど、寒いのでレインウェアを脱げない。

ここからは小さなアップダウンが続くコースだが、深夜なので交通量も少なく大変快適。下りや平坦の勢いそのままにクリアできる登りなので、快調に飛ばす。そしてPC3の手前でややハンガーノック気味。がんばりすぎた。フレームバッグに入っているブラックサンダーをぼりぼり食べながらPC3へ。国道287号、夜中だったので周りの景色もよくわからないし勢いで行ってしまいまったが、実は結構しんどいとこだと思う。

PC3 ファミリーマート村山湯野沢店 242.5km

くっそ寒い。同時に到着したAJ神奈川隊は体が冷えるのを嫌って早々に再出発していった。

近畿のGさんが駐車場に入るときにリム打ちパンクをしてしまったようで、パンク修理。手際良くてさすがだった。

ここからゴールまでは、オーバーナイトランで一番辛い明け方になるため、気を引き締めて走り出す。明け方ですごい霧がかっており、20mぐらいしか視界がない感じ。途中、ちょっと前を走っていたAKさんが直進の交差点を左折していったので、あれ?と思って停車して確認していると戻ってきた。キューシートとAJ神奈川のサイトのGPSのルートも一致していないらしい。まぁそういうこともあるわねと、キューシートの通りの直進で進む。景色がいいのかもしれないけど、明け方の霧の中を走っていては何の感動もないぞ。霧のため、自転車も水滴でベタベタ。レインウェアを着ていてよかった。ここもキューシートの改訂でルート変更になっていたところ。

途中、左折して次年子を越えてきたデービッドさんとジェロームさんと交差点で合流。そちらは結構登るルートだったそうな。AKさんは「眠いので先に行ってくださ~い」と言うし、途中でデービッドさんとジェロームさんは休憩でストップしたので、自分だけ先に行く。ゴールまで残りちょっとなので、休憩なしで一気に金山町まで。

ゴール ファミリーマートやまろく金山店 301.1km

AJ神奈川隊はすでにゴール済み。昼スタートの完徹を含む300kmは、300kmという距離以上に辛い。今回は雨も降ったし、寒かったしで、かなり辛いブルベだった。しばらく動く気にならなかった。

お宿 シェーネスハイム金山

ゴールのコンビニからちょっと離れたシェーネスハイム金山へ移動。ゆるゆるペースで行く。

到着してまずは風呂で温まった。そのまま休憩スペースで寝ようかと思っていたのだけど、すっかり目が覚めてしまったので、洗濯や自転車の整備をする。

雨の中を走ったということもあり、ホテルの前でみなさんが自転車を干す。レインウェアを干す。人間も干す(田中さん)。なお、ちゃりけんさんはゴール早々に紙パックの酒を飲みながら自転車のメンテナンスをしていた。さすがだ。

昼飯。

日が暮れ始めると随分と冷え込んできた。明日の装備はどうしようかなどと考える。

一時間ほど寝てから夕食へ。今回のヘブンウィークが初めてのブルベだというSさんが紹介された。マヤさんも想定外の参加者だったらしいが、とにかく頭がおかしいとしか言いようがない。クレイジーSである。

また、同室に割り当てられていた浅岡さんという方がなかなか現れないためいろいろと探し回ったが、実在しない人物だったため、結局一人で部屋を使わせてもらった(何かのミスだろうと思う)。バッテリーの充電祭りをしてから就寝。

初日は無事に終了。