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ジャレド・ダイヤモンド「銃・病原菌・鉄」

もうだいぶ前のベストセラーですが、いまさら。

なぜ欧州が世界を圧倒し、歴史の勝者になったのかを、学際的に分析した本。人種の能力には大きな差がないという前提で、地理的、環境的な要因が鍵になり、各地域の発展の方向性を決めてしまったという話。欧州には家畜化する哺乳類が多くいた上に、食料を大量に生産できる土壌があり、余剰の食料で、職人や軍人などを食わせていくだけの社会的な余裕ができ、それが鉄や銃の発達に繋がった。また家畜を飼いつつ定住することで病原菌に対する抵抗もでき、例えば中南米への侵略時に病原菌を持ち込むことで、労せずして原住民を征服することができたと結論づける。

こういう長いスパンでの環境的な要因で人類の歴史が決まってしまっていたのだとしたら、個人ができることなんて微々たるものでしかない。ユーラシア大陸がアフリカ大陸や南北アメリカ大陸より良かった点として、東西に広がっているという点があって、そんなことで?と思いたくなるが、たしかにまぁそうかもしれないとは思った。南北の移動って環境ががらっと変わるもんな。